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お部屋に絵を飾りましょう
by 棚倉樽
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福島に生まれ青森に育つ。18歳で画家を志し上京。紆余曲折の末、50歳にして画業に専念。油彩&水彩の風景画・人物画に日々取り組んでいます 。
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リラ・キャボット・ペリー作『みかんを持つ少女』を模写する

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Reproduction ”Portrait of a Young Girl with an Orange”

12.7×18cmCanson Figueras canvas paper-oil painting

I reproduced drawing "Portrait of a Young Girl with an Orange" of an American woman painter “Lilla Cabot Perry”. ”Portrait of a Young Girl with an Orange” was described in around 1898-1901 in Japan. Lilla lived in Japan for three years. She loved Japan.

 日本との関わりが非常に深い米国の女流画家、リラ・キャボット・ペリー(1848-1933)によるこの名もなき日本人少女の肖像画は、明治31年頃日本で描かれた作品です。

 ボストンの名家に生まれたリラは、26歳でトーマス・ペリーというハーバード大学の文学教師と結婚する。トーマスはベンジャミン・フランクリンの直系の子孫にして大叔父は黒船来航のマシュー・ペリー提督という生まれながらの名士であった。リラは子育てしながら36歳まで独学で絵を描いていたが、1886年に一家を率いてパリへ移住し本格的に絵を学ぶ決意をする。フランスとボストンを行き来しながら、やがてモネやピサロと親交を深め、印象派の画法を修得する。

 1898(明治31)、夫トーマスが慶応義塾大学・英文学の教授に迎え入れられたため、一家は日本へ。50歳になっていたリラは、当然のごとく浮世絵版画や日本画の芸術性に感銘を受け創作意欲を刺激される。

 黒田清輝は既にフランスから帰国していたが、まだ日本では印象派絵画は知られておらず、リラの作品に日本人たちは目を見張った。そして岡倉天心の尽力によって来日の年早々に東京でリラの個展が開かれる。さらに日本美術院の名誉会長にもなる。

 三年間の日本滞在中、富士山や鎌倉の海岸などの風景画、日本人をモデルにした人物画など約80点の作品を描いた。写生に出かけることも多く、その度に黒山の人だかりができたそうである。

 日本を離れてからも仏国や米国で精力的に創作活動を続けたリラは、85歳で亡くなるまで絵筆を握っていた。

 さて、リラと我が国との驚くべき関係は続く。リラが亡くなる二年前、三女のアリスが三十年ぶりに日本の土を踏む。アリスの夫である外交官ジョゼフ・クラーク・グルーが駐日大使として日本に赴任したためである。リラは娘家族が愛する日本に住むことをとても喜んだ。

 アリスとグルーが来日した1931年(昭和6年)は、日米間の緊張が非常に高まった時期であったが、アリスは貞明皇后(昭和天皇の母上)の寵愛を受け、その事実を知る夫のグルーは大戦末期の米国内における天皇制廃止論に反対する知日派米国人の先頭に立った…(産経新聞連載中の小説「朝けの空に」参照)。両親と過ごした日本を愛し、大宮様に深く尊愛の念を抱いたアリスの心が、戦後の我が国を救ったと言っても過言ではないのであります…。


 ペリー来航に始まる近代日本の夜明けから、大東亜戦争終結に至るまでの我が国の歴史の中に、リラ・キャボット・ペリーという一人の米国人女流画家が運命的に関わっていたという史実にめまいすら覚える次第です。

 このように一枚の絵とひとりの未知の画家に出会うことで、忘れ去られた歴史の重要な秘話を知る。私にとって美術とは単に絵を描くという業だけではなく、知的ダイナミズムでもあるのです。。。。

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by Patch_It_Up | 2017-08-26 16:43 | 名画模写100選
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