お部屋に絵を飾りましょう
by 棚倉樽
ご挨拶
福島に生まれ青森に育つ。18歳で画家を志し上京。紆余曲折の末、50歳にして画業に専念。油彩&水彩の風景画・人物画に日々取り組んでいます 。
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「花のれん」と「わろてんか」

 山崎豊子先生が亡くなった時、読んでいなかった初期の作品を買い貯めた。その古本の中にあったのが、昭和三十三年に直木賞を受賞した出世作「花のれん」。吉本興業の創業者吉本せいをモデルにした大阪商人のど根性に徹した女勝負師「河島多加」の物語。

 さて、NHK朝ドラ「ひよっこ」に続いて吉本せいをモデルにした「わろてんか」が始まると知って心待ちにしていた。ドラマが始まる頃になると、書店には新装された「花のれん」が「わろてんか原作」と銘打って並べられていた。ん~、「ひよっこ」のホンワカ路線で高視聴率を獲たNHKが、一転ど根性物語で勝負に出るのかと期待するのは当然でしょ。

 ところが、どうやら「大阪=商売=吉本=お笑い=天真爛漫」といった分かりやすい展開が早くも予想できる。あ、もちろん「原作と違うだろ!」とドラマを批判するつもりはさらさらない。「花のれん」自体も吉本せいの実像に忠実かというとそうではないであろう。いずれも別物として楽しめば良いだけある。


 が、私が心動かされた「花のれん」の多加は決してお笑い好きの天真爛漫な女ではなかったことは確かで、嫁ぎ先の呉服屋の若旦那が寄席好きの道楽者で、仕方なく潰れた寄席を買い取って興業の世界に飛び込むことになる。しかし旦那の道楽は治まらず、愛人宅で急死する。寄席と子供、多大な借金を背負わされた多加は、旦那の葬儀に白い喪服で現れ「二夫にまみえぬしるし」とし、商売に徹する決意をする。ここが多加の怒涛の人生の始まりなのであるが、「わろてんか」の藤吉=松坂桃李が早くも愛人宅で死ぬとは思えないよね。

 多加は、時に冷淡に時に人情に訴えながら寄席商売を広げてゆく、出雲の安来節が流行ると大金を背負って本場の島根で安来節芸人を十人スカウトしたり、関東大震災が起きれば東京の芸人を助けようと飛ぶ、通天閣が売りに出されると周りの寄席ごと買い取る、そして昭和初期の大恐慌で落語寄席が下火になると安く興業が打てる漫才に重点を置く。といったように、「風を読み、風に乗る」ことでのし上がっていったのである。そう、まるで小池百合子のような人なのである(あ、私は決して支持者ではないが)。その意味で、本書はカッコつけのIT成功者物語なんぞよりよっぽどためになるビジネス書でもある。

 「わろてんか」の葵わかなちゃんの笑顔は朝ドラにピッタリではあるが、「花のれん」をベースにしてキャスティングするとしたら「ひよっこ」に出ていた「目がわろてない」元AKBの島崎遥香などが適役かなと思うのであります。。。。

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by Patch_It_Up | 2017-10-14 11:59 | 本・映画・音楽
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