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福島に生まれ青森に育つ。18歳で画家を志し上京。紆余曲折の末、50歳にして画業に専念。油彩&水彩の風景画・人物画に日々取り組んでいます 。 facebookもよろしく→https://www.facebook.com/tarutana カテゴリ
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ロシア映画 "BATTALION”とロシア革命百年I watched the Russian movie "BATTALION"(2015). This is the truth story of the Russian women soldiers who fought the First World War during the confusion of the Russian Revolution. I was impressed by their appearance. 2015年製作、ロシア映画『バタリオン ロシア婦人決死隊VSドイツ軍』を観る。なんというチープな邦題、およびハリウッド映画に毒された若い子たちのネットレビューの評価は低い、が、私には久々にズシリとくる映画であった。 私が尊敬する元駐ウクライナ大使・元防衛大学教授の馬渕睦夫先生が、本年当初から「今年はロシア革命から100年目の重要な年なのですよ。100年でどのように世界は変わったのかを検証することが大事なのですよ」と語られており、その意味をことあるごとに私は考えている。 先日、ロシア革命100周年を祝うとともにソビエト時代を讃えるモスクワ市民のニュースが流れ、プーチン大統領は様々な意味でスルーしていたと報じていた。そして、産経新聞が現在「百年の蹉跌・ロシア革命とプーチン」と題したノンフィクションを連載しており、毎朝熟読している。以下はその今月6日掲載の抜粋… 「1917年、ロシア帝政が崩壊した二月革命当時、ペトログラード(現サンクトペテルブルク)大使館付武官、石坂善次郎陸軍少将は、臨時政府の基盤の弱さや軍隊規律の恐るべき弛緩を危惧した。教育程度の低い民衆が二月革命で獲得した武器を手放していないことも指摘。 一方、レーニン率いるボリシェビキが権力を奪取した十月革命を東京朝日(現朝日新聞)は、ボリシェビキによって打倒されたケレンスキー首班の臨時政府を理想の内閣と断じ、ボリシェビキ=過激派の扇動に乗せられた蒙昧な大衆という構図を強調した。 後世の朝日新聞が、左派の代表的メディアとして共産主義陣営に共感する報道を展開したのとは対照的に、ボリシェビキに対する憎悪が鮮明だった。 …最後の朝日新聞評はさておき、ロシア革命とは、凄まじい混乱を生んでいたことが想像出来る。 さて、この『バタリオン』は、まさにこの時期のロシアを描いたドラマである。映画の冒頭、第一次大戦の真っ只中、帰還したひとりの将校がペトログラードの駅で馬車に乗る。御者が「前科者が恩赦でシャバに出てやりたい放題ですわ」のつぶやきで始まる。後にレーニンがこうした無法者を募って、KGBの前身となるチェカー「反革命・サボタージュ取り締まり全ロシア非常委員会」を設立、裁判なしの銃殺権を与えるのだ。 時は二月革命と十月革命の間、ロシア軍は西部戦線でドイツ帝国軍に苦戦していた。前線ではボリシェビキを支持する兵士たちが「我々は自由だ」と戦闘を拒否し、敵兵と酒を酌み交わすなど士気は著しく低下していた。激怒した戦争相アレクサンドル・ケレンスキーは、全員女性による部隊の設立を命じる。マリア・ボチカリョーワが隊長として率いる第一次婦人決死隊「バタリオン(Women's Battalion of Death)」には貴族の婦人、農家の娘など大勢の女性が志願する。貧富や人種の違いでいがみ合う坊主頭の女たち、中には兵士委員会なるものの設立=組合活動によって規律を乱そうとするボリシェビキの女運動員もいるが、男勝りのボチカリョーワ隊長が時に厳しく時に温情をもって統制する。 ついに前線に送り出されるバタリオン。そこには酒浸りで戦う意思のない男性部隊が待ち構えていた。婦人部隊を嘲り、協力する気さえない。そのような堕落した男性兵士を無視し、女性部隊は果敢に戦う。毒ガス弾攻撃や奇襲攻撃にもひるまず戦う彼女たちの原動力は、揺るぎない愛国心と信仰心だ。 男性兵士たちは諭そうとする、「なぜ戦うのだ。敵兵にも子供はいる。武器を捨てよ、我々は自由なのだ」。ボチカリョーワは、「祖国の女子供が敵に奴隷にされようとしているのに、お前たちは敵の子供の心配をするのか!」と一喝する…。 映画はドイツ軍に囲まれる絶体絶命のバタリオンの姿で終わる。が、史実ではボチカリョーワは生き延び、米国へ渡る。しかし1920年、ボリシェビキに捕まり国家反逆罪で死刑判決が下されチェカー「反革命・サボタージュ取り締まり全ロシア非常委員会」によって銃殺される。 今、我が国の頭上をミサイルが飛び、核攻撃を被る可能性もある中、「敵指導者と酒でも酌み交わしながら話し合えばいい」と言う若い左翼グループ扇動者がいる。「自由」を謳歌するかのように国会前で歌い踊る暇を持て余した若者と老人、えせリベラル議員がいる…。 "BATTALION”、馬渕先生が言う「ロシア革命から百年を検証する」上で非常に勉強になる映画であった。さらに、ボチカリョーワの最期と十月革命の成り立ちを描く続編を是非作ってもらいたいものであります。。。。 マリア・ボチカリョーワ(1889-1920)
by Patch_It_Up
| 2017-11-10 11:32
| 本・映画・音楽
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