ご挨拶
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福島に生まれ青森に育つ。18歳で画家を志し上京。紆余曲折の末、50歳にして画業に専念。油彩&水彩の風景画・人物画に日々取り組んでいます 。 facebookもよろしく→https://www.facebook.com/tarutana カテゴリ
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故堺屋太一氏に学んだこと堺屋太一氏の訃報を知り、思い出したことがある。1990年代初頭、三十代前半の私は東京九段会館大ホールで氏の講演を聞いた。思えば、その九段会館も今は閉鎖されているのだな。 イベント会社の社員だった私は、某生命保険会社が主催するビジネスマン向けセミナーの招待券を入手、それが堺屋氏の講演だった。時はバブルの真っ只中。さしたる営業努力も無しに仕事は舞い込み、今では想像もできないほどの給料を得ていた。堺屋氏のお話は非常に分かり易く、浮かれポンチの我々サラリーマンに「危機感を持て」と訴える内容であった。その一部…、 「皆さんの会社では、女性社員に依存していることが多いでしょう。例えば文書作成。汚い字で書いた原稿を女性事務員にポンと渡し、ワープロを打ってもらう。その間、皆さんはタバコふかして待っている。それでいいのでしょうか?。もし、頼りにしている女性社員が突然会社を休んだり、寿退社したならお手上げになりませんか?。これからは自分でワープロ打てるくらいでないと、真のビジネスマンとは言えません。近い将来、コンピューターも職場に導入されてゆくでしょう。これは{女の仕事}と思っていては痛い目に合いますよ」といったお話に「なるほど」と私は痛感した。 私がいた会社でも、企画書の清書はワープロによる女性社員の仕事であった。あの講演を聞く直前、私は文字通りの痛い目に合っていた。某広告代理店へ提出する企画書を作成していたのであるが、女性社員に原稿を渡すのが遅れ、提出日の朝になってしまった。会議は午後1時30分から。1時には社を出なければならない。朝出社した女性社員にワープロ打ちを頼むと、「あ、これならお昼には出来ますね」との返事。私は安心してタバコをふかして待つことに。ところが、正午になっても彼女の仕事は終わらない。「頼むよ、1時には出なきゃいけないからさ」と懇願すると、「え?!、ご飯抜きで仕事させるんですか!」と彼女はプイッと同僚とランチに出掛けてしまった。私は4分の3まで打ち終わったワープロ原稿をプリントアウトし、残りを丁寧に手書きした企画書をコピーして出掛けた。会議には間に合ったが、企画書を手にした代理店担当者に、「なんだこりゃ!」と大目玉をくらったのは言うまでもない。 堺屋氏の講演を聞いた日から私は残業してマニュアルを見ながらワープロの猛特訓をした。一週間も経たずワープロを完全マスターし、男性部下にもワープロを自分で打つよう指示した。ちょっとした社内革命を起こした結果になり、まもなくパソコンが導入されても、いわゆる「女の仕事」にはならなかった。仕事の減った女性社員の一部は辞めていったが、意欲のある女性社員は自ら仕事を探し、男性社員と一緒になってカバンを抱えて外に出るようになった。当時四十代の上司たちは相変わらず、「○○ちゃん、これやっといて」とタバコをふかしていたが(笑)。 あれから20数年、あの「○○ちゃん、これやっといて」、「昭和は良かったなあ」、「バブル時代は面白かったなあ」、「日本は相変わらずダメな国だなあ」世代こそが、堺屋さんが命名した「団塊の世代」なのであります。。。。
by Patch_It_Up
| 2019-02-12 11:29
| 本・映画・音楽
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