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お部屋に絵を飾りましょう
by 棚倉樽
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福島に生まれ青森に育つ。18歳で画家を志し上京。紆余曲折の末、50歳にして画業に専念。油彩&水彩の風景画・人物画に日々取り組んでいます 。
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作品『雨のスーパーマーケット(警備員と少女)』

作品『雨のスーパーマーケット(警備員と少女)』_a0146758_16111321.jpg

"A Guard and a girl in a supermarket on a rainy day"

21×23cmcanvas-oil painting

Actually, I have been earning living expenses as a supermarket guard since November. One evening when it suddenly rained, a girl returning from school ran into the entrance of the store. She didn't have an umbrella, so she's waiting for her mother to pick her up.Her trembling with cold and anxiety. I protected her. After a while her mother came and they went home. From the next day, the girl will say "hello" to me. This will relieve my fatigue.

* A guard and a girl were actually wearing masks.

 親しい友人には話してありましたが、コロナ禍の直接間接的な影響で本年10月になって生活が急速に困窮し、11月から東京下町の某格安スーパーマーケットの警備員として生活費を稼いでいる私なのであります。警備員など未経験、果たして務まるのであろうかとの不安と緊張を抱えたまま二ヶ月が過ぎました。「誰にでもできる最底辺の職業」と銘打った警備員体験本まで出版されているこの仕事ですが、なんのなんの始めてみれば配属がスーパーということもありますが実にやりがいのある仕事なのです。早朝からの商品搬入トラックとオープンを狙ってやってくる顧客車両の誘導には苦労しますが、それをやり過ぎれば駐車場と駐輪場に目配せしながら、店の出入り口での顧客対応が私の主な仕事です。土地柄なのか、一人でやってくる高齢の買い物客が多く、気の抜けない時間が続きます。中にはかなり体の不自由な方もおり警備という職務からは逸脱したお手伝いをしてしまうことも頻繁です。その間には、些細なことで「おい!、警備員!」と罵声を浴びせられたりすることも。わずか二ヶ月間の勤務ではありますが、近い将来には一冊の本が書けるような「現代社会の縮図」を垣間見ている日々を体験しています。

 そのような毎日の中の何気ないエピソードを貴重な非番日に急いで描いてみました。

 それは午後から雨が降り出した寒い夕刻。習い事の帰りなのか傘を持たず濡れながら店の入り口に走り込んできた小学三年生くらいの女の子がおりました、すぐさま携帯電話で「ママ、〇〇スーパーにいるから」と連絡した少女は不安げに表を見ながら立ちすくんでいます。急な雨の中店を出入りする大人たちの流れの中でポツンと立っている彼女に私は駆け寄り「オジサンがそばにいるから大丈夫だよ」と言いました。「うん」と私を見上げる彼女の帽子もピンクのランドセルも雨に濡れていました。彼女からなるべく離れないようにして私は他の買い物客の対応をしていましたが、寒さが増してきて彼女はカタカタと小刻みに震え出しました。まもなく、てっきり軽自動車でやってくると思っていたママさんが「ゴメン、ゴメン」とズブ濡れの自転車で現れました。私に何度もお辞儀するママさんでしたが「今日はここじゃなくてあっちで買い物するのよ」と向かい側のスーパーに行こうとするのを少女は「こっちじゃなきゃいや!」とこちらの〇〇スーパーへ入っていきました。まもなく買い物を済ませた親子、品物をバッグに納めるママの横でコカコーラをラッパ飲みしている少女は私を見てニッコリ笑ってくれました

 翌日は嘘のような晴天、朝から駐車場でのちょっとしたトラブルに憮然としながら店の入り口に立つ私に「こんにちはー」と満面の笑みで挨拶してくれたのは、まさしく昨日の女の子でありました。「しばらくはこの仕事続けられそうだな」と思った私であります。。。。

: 画中の少女と警備員は実際にはマスクを装着しておりました。


by Patch_It_Up | 2021-12-17 16:11 | 思い出絵日記 | Comments(0)
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